精神科訪問看護とは?
2026/09/08
「精神科訪問看護って、実際には何をしてくれるの?」
「薬をきちんと飲めているか確認するだけ?」
「外出できない、生活リズムが整わないといったことも相談していいの?」
精神科訪問看護について、このような疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。
精神科訪問看護は、精神疾患のある方が住み慣れた自宅や地域で生活を続けていくための支援です。
症状や服薬状況を確認することはもちろんですが、それだけではありません。
「朝起きられない」「外に出るのが怖い」「人との関わりが苦手」「家事ができない」「仕事や学校に戻りたい」といった、その方の生活そのものについて一緒に考えることも精神科訪問看護の大切な役割です。
今回は、精神科訪問看護で受けられる支援についてご紹介します。
精神科訪問看護とは?
1
精神科訪問看護は、精神疾患や精神的な不調を抱える方のご自宅へ看護師や作業療法士などが訪問し、地域での生活を支援するサービスです。
病院では診察室や病棟での様子を見ることが中心になりますが、訪問看護では実際に生活している場所へ伺います。
そのため、
「薬は処方されているけれど実際には飲めていない」
「昼夜逆転している」
「部屋からほとんど出られない」
「食事が十分に取れていない」
「家族との関係で困っている」
といった、診察だけでは分かりにくい生活上の困りごとを把握できることも訪問看護の特徴です。
精神科訪問看護には、治療を継続するだけでなく、その方が地域で生活を続けていくための支援という役割があります。厚生労働省の検討でも、精神科訪問看護には日常生活上の相談、身体合併症の早期発見・管理、医療や福祉との連携などの役割が期待されています。
精神科訪問看護ではどんなことをするの?
2
支援内容は、その方の疾患や症状、生活状況によって異なります。
一方的に何かを「指導する」のではなく、ご本人の困りごとや目標を確認しながら、一緒に方法を考えていきます。
1.精神症状や体調の確認
2-1
気分の落ち込み、不安、眠れない、意欲が出ない、幻覚・妄想などの精神症状について確認します。
精神的な変化だけでなく、食事、水分摂取、排泄、体重、血圧など身体面について確認することもあります。
精神疾患があっても、当然ながら身体の病気になることがあります。
訪問看護では「精神」と「身体」を分けずに、その方全体を見ることを大切にします。
2.服薬を一緒に考える
2-2
「薬を飲み忘れてしまう」
「薬を飲むと眠くなるので飲みたくない」
「薬がたくさんあって分からなくなった」
こうしたことも相談できます。
単純に「薬を飲んでください」と伝えるだけではなく、なぜ飲みにくいのかを一緒に考え、必要に応じて主治医や薬剤師とも情報共有します。
生活リズムを整える
3
精神的な不調が続くと、
・昼夜逆転する
・食事の時間が不規則になる
・入浴できない
・部屋を片付けられない
・外出する機会が減る
など、日常生活にも影響が出ることがあります。
いきなり生活を大きく変えるのではなく、まずはできそうなことから一緒に考えていきます。
「外に出られない」ことも相談できます
4
精神科訪問看護だからこそ支援できることの一つが、自宅から始められることです。
「病院には行けるけれど、それ以外はほとんど外出していない」
「人が怖くて外に出られない」
「働きたい気持ちはあるけれど、何から始めたらいいか分からない」
こうした状況に対して、最初から就労や社会参加を目標にする必要はありません。
まずは訪問スタッフと話す。
生活リズムを少し整える。
玄関まで出てみる。
近所を少し歩いてみる。
その方のペースに合わせて、小さな目標を一緒に考えていきます。
精神科訪問看護で作業療法士(OT)は何をする?
5
精神科領域では、作業療法士(OT)が関わることもあります。
作業療法というと「身体を動かすリハビリ」をイメージされるかもしれません。
しかし精神科領域の作業療法では、その方が自分らしい生活を取り戻していくことも大切な目的になります。
例えば、
・生活リズムを整える
・家事ができるように練習する
・外出の練習をする
・趣味や興味のある活動を見つける
・人との関わり方を一緒に考える
・復学や就労に向けた準備をする
などです。
「何ができないか」だけを見るのではなく、
その方が何をしたいのか、何ならできそうなのか
を一緒に探していきます。
訪問看護ステーションから精神科訪問看護を行う職種として、制度上も看護師等に加えて作業療法士が位置付けられています。
ご家族からの相談も大切です
6
精神疾患のある方を支えているご家族も、
「どう声をかけたらいいのか分からない」
「本人にどこまで手伝ったらいいのか分からない」
「最近様子が違うけれど、病院へ相談するべきか迷う」
など、さまざまな悩みを抱えることがあります。
訪問時にはご本人の状態だけを見るのではなく、ご家族から普段の様子を伺ったり、関わり方について一緒に考えたりすることも重要です。
ご本人だけでなく、支えるご家族が抱え込みすぎない環境をつくることも在宅支援では大切だと考えています。
医療だけでなく福祉サービスとも連携します
7
地域で生活を続けるためには、訪問看護だけですべてを解決できるわけではありません。
主治医や医療機関はもちろん、
相談支援専門員、障害福祉サービス、行政、就労支援事業所など、さまざまな関係機関との連携が必要になることがあります。
ご本人がどのような生活を送りたいのかを中心に置きながら、必要な支援者と情報共有を行います。
厚生労働省でも、精神科訪問看護には医療・福祉・障害分野の関係機関をつなぎながら地域生活を支える役割が期待されています。
神戸市で精神科訪問看護をお探しの方へ
8
あむKOBE訪問看護ステーションでは、神戸市中央区・灘区・兵庫区・長田区を中心に訪問看護を行っています。
これまでも精神疾患のある方への訪問看護を行ってきましたが、今後さらに精神科訪問看護の受け入れ体制を充実させていく予定です。
精神疾患だけを見るのではなく、身体状態や生活環境も含めて、その方が地域で生活を続けられるよう支援していきます。
「訪問看護を利用できるのか分からない」
「本人が訪問看護を受け入れてくれるか心配」
という段階でも構いません。
ご本人・ご家族だけでなく、医療機関、相談支援専門員など支援者の方からのご相談も受け付けています。
精神科訪問看護に携わる看護師・作業療法士を募集しています
9
あむKOBE訪問看護ステーションでは、精神科訪問看護の体制拡充に向けて、精神科領域・精神科訪問看護の経験をお持ちの看護師・作業療法士の方を募集しています。
病院の中だけではなく、ご利用者の実際の暮らしの中で、
「この方はこれからどんな生活を送りたいのだろう」
「そのために私たちに何ができるだろう」
と一緒に考えられるチームをつくっていきたいと考えています。
精神科での経験を地域・在宅の場で活かしたい方、精神科訪問看護に興味のある方は、ぜひ採用情報をご覧ください。